コーヒーと音楽 18th JAMES BROWN × FIRST PARTY BREAKIN' 1973【HIPHOP】 – SOUNDLESS RECORDS(サウンドレスレコーズ)

コーヒーと音楽 18th JAMES BROWN × FIRST PARTY BREAKIN' 1973【HIPHOP】

SOUNDLESS RECORDS担当者がおすすめの音楽を紹介するコラム連載「コーヒーと音楽」。第18回は、インスピレーションシリーズから「FIRST PARTY BREAKIN' 1973」【HIPHOP】にぴったりな作品をご紹介。コーヒーのお供にぜひ新たな音楽との出会いを楽しんでみてください。

 

FIRST PARTY BREAKIN' 1973【HIPHOP】

道を飾るグラフィティ。ターンテーブル上を踊り狂う、止まらないブレイク。MC達はさらに煽る。熱気は街を飛び越える。語り継がれる夏をカスティージョベースで表現。ただ苦いだけの深煎りにはないコクの奥にある甘みを表現した渾身のパーティブレンド。低い湯温でじっくりDon’t stop the drippin’。味わう為のルールは一つ「問題を起こさないこと」。

 

「FIRST PARTY BREAKIN' 1973」はその名の通り、ヒップホップ黎明期、70年代に全盛期を迎えたソウル、ファンクなどのブラックミュージックカルチャーの系譜を受け継ぎ、ブレイクで自らを表現することを生み出したヒップホップ先駆者たちが巻き起こした当時のストリートシーンをイメージしたブレンド。いわゆる元ネタと呼ばれる、ヒップホップの原石が眠るソウルやファンクの世界で、最もサンプリングされた男として不動の地位を確立しているのがJBことJames Brownです。この男無しではヒップホップシーンの歴史は語れないと言っても過言ではありません。

 

James Brown - Reality

James Brownは名曲ばかりでご紹介したい作品はたくさんありますが、ヘビーファンク過ぎず、通して聴きやすいJB入門編としておすすめなのが本作。時代の流れと葛藤していた時期で、JBの音楽性も賛否両論のあるアルバムではありますが、個人的にはとても好きな作品です。1974年リリースのなんと39枚目のスタジオアルバム。サンプリングの教科書ともいえる「Ultimate Breaks & Beats」にも収録された特大クラシック「Funky President」を収録。これだけでも上がります! そのほかにもナイストラック満載です。

 

A1「Reality」。アルバムの表題曲としてシングルカットされ、国内盤7インチはDJ MURO氏の「ドーナツ盤ジャケット美術館」にも掲載されています。サイレンから始まる独特な展開で、小気味良いファンクサウンドが楽しめます。以前このブログでもご紹介したOHIO PLAYERS「FIRE」もサイレンから始まる展開で、この曲との親和性が感じられます。しかも同年1974年リリースというところで、そういったアレンジが流行っていた時期なのかもしれません。

国内盤7インチのジャケット。LPのアートワーク踏襲でカタカナ表記のデザインが良いアジ出してます◎

アルバムの大本命A2「Funky President」。ドラムブレイクから始まるJBらしい展開に気分が高揚します。先述のとおり、B-BOYたちのサンプリングの教科書ともいえる「Ultimate Breaks & Beats」収録でヒップホップリスナーに一気に浸透した同曲。永遠のドラムブレイクとして数々の楽曲にサンプリングされてきました。Grandmaster Flash、N.W.A、Jazzy Jeff、Eric B & Rakim、De La Soul、A Tribe Called Questなど挙げればキリがないほどドラムブレイクが使われています。近年系でもKanye West、Chilldish Gambinoなどが声ネタで使用しており、今なお愛され続けているクラシックです。

 A5「Don't Fence Me In」。ロートーンで気だるいテンションがクールでかっこいいです。Snoop Dogg「Fallin Asleep on Deathrow」でサンプリングされて、こちらもドープな作りでかっこいいです。

 Snoop Dogg「Fallin Asleep on Deathrow」

B1「All For One」。ミッドテンポのファンクチューン。徐々にダンサブルにビルドアップしていく曲展開がGoodです。声ネタとしてBrand Nubianの同タイトル曲でも使用されています。

 

その他にもアルバムを通して良曲ばかりの好盤です。ぜひアルバムを通してJBのファンクチューンを楽しんでみてください。この作品をきっかけに他のJBのアルバムもチェックしていただければ、ファンクサウンドの奥深さを知ることができると思います。ぜひFIRST PARTY BREAKIN' 1973で淹れたコーヒーとともにヒップホップのサンプリングカルチャーの世界に足を踏み入れてみてはいかがでしょうか。

 

Profile

James Brown

サウスキャロナイナ州バーンウェル生まれ。4歳の時に両親が離婚。親戚の間を転々とした。16歳で盗みの罪で少年院に入る。そこで、ゴスペルグループを作り、有名になる。真面目な態度が評価され出所。後、ボビー・バードとゴスペル・グループ、スワニーズを結成。フレイムス→フェイマス・フレイムスと名前を変更。南部の各都市でライブを行い、ついに、キング・レコードとの契約を締結。「プリーズ・プリーズ・プリーズ」で56年にデビュー。20世紀の黒人音楽の歴史で、最も偉大な功績を残したアーティスト。ソウル・チャート入りしたヒットは100曲を越え、そのうち17曲はナンバーワン。ファンクを生みだし、ダンス・ステップを革新し、60年代を中心にしてスタジオでもステージでもスリリングな空間を作り続けた。記憶にも記録にも残るまさに”帝王”。(出典:Wikipedia、日本コロンビア)

 

【FIRST PARTY BREAKIN' 1973】

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